2019年02月10日

須賀川市民交流センターtette(テッテ)「円谷ミュージアム」に行って来た!

全国的に図書館は受難の時代である。
かつては学校の図書館の様に本さえ揃っていて貸し出し管理が出来るオバちゃんが居れば問題なかったのだが、市町村大合併後は資金、人員などの削減と分散に加え、アーカイブの種別の増加に伴う保管と保全やフィルム・画像関連・動画保存と媒体メディアの多様化などによって専門知識も細分化、煩雑化してきているのいだ。
 つまり取り扱い商品が広がってるのにお金も人も専門家も減って来ていると言う事なのだ。
そんなご時世の中、この交流センターは須賀川市が図書館に付加価値を付けて建設した複合文化施設と言う新たな立ち位置を占う施設なのだ。
極めて個人的な付加価値感ではあるのだが、その最重要価値なのがご紹介する5階の「円谷ミュージアム」なのである。

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須賀川市役所地下駐車場の正面ゲートで、早くも怪獣のお出迎え。

どれ程テレビ番組に疎い人でも「売虎萬」と「御紫羅」はご存知だろう、表記は敢えて当て字だが(爆
円谷英二監督と言えば”漫画の神様”手塚治虫”世界のクロサワ”こと黒澤明と並ぶ映像界参神の内の”特撮の神様”である。 特に「怪獣」という言葉とその基本を確立した監督として福島県では宮沢賢治の次に有名(当社比)である。

 さて事前にHPで確認していたが、このミュージアムはなんと「入場無料」ながら入場制限があり、凡そ40分前後で入場入れ替えがあるのだ。ざっくり1時間単位で入れ替えるので9時頃着いて入場券をゲットしようと意気込みは高かったが見事に二人とも寝坊したのだった(爆。
そんな訳で到着は10時すぎ。
「オヤジ、悪い知らせだ」受付に行かせた息子レッド(以下レッド)が焦って連絡を寄越す。
「昨日今日と特撮の日のイベントやってて、午後から樋口監督トークショーがある」

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HP見てたのに全然気付かなかったよ>俺。

仕方なく午後の予定は諦め、須賀川に腰を据える事と成った。
早くも挫折した親子だったが、それを逆手に早目の昼食を摂る事で心理的ダメージを軽減する作戦に転じた。テッテで誘導された須賀川市役所の駐車場にクルマを入れると、旧国道118号線を挟んで向かいの「かまや食堂」で早速に鳥チャーシュー中華そばを堪能する。
んーこのカツオ風味のあっさりスープに縮れ麺と鶏肉サイコー。

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朝食抜いてりゃ何だってウマい感もあるが、好みのラーメンでテンション上げて須賀川商店街を闊歩する。

目抜き通りには円谷怪獣や売虎ヒーローが等間隔に並んでいるが、みんな写真撮ってるなぁ。
何か昔石巻でこんな風景見たなぁ。

 時間は丁度12時くらい。
 ここでウチのレッドが「あ、うかれててミュージアムの整理券取るの忘れてた」時既に遅く1時半からの上映会&トークショーまで中途半端、図書館を先に見てミュージアムはショーの後に見る事とした。
流石今時の図書館、何時も行ってる福島県立図書館と比べて明るいルーミーな仕様だ。本棚の中間や末端にイスがあり、座り読みが出来る。効果的に吹き抜け部分があって閉塞感が無い。何処に居ても屋外から太陽光が届く所に机があって暖かい自然光で本が読める。抜き出した本の返し場所が分からなくなったら近くの返却ボックスに返せば係員が元に戻してくれる。
幼児用の遊びエリアや読み聞かせの部屋があり、子供達はスーパーの手押しカゴよろしく本を集めてこれる。などなど、色々考えられているな?と感心した。

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それにしてもこんなに特撮やホビーの書籍がある図書館て、初めて見た気がする。
反対に自分の趣味に合う様な「廃」な本は余り見られない。この図書館には各階のエリアごとに検索端末が比較的多めにあって探し物はまず検索するのが吉だろう。



 そんなこんなでイベント会場に30分程早めに入る。
限定100席は7割がた既に埋まっていて我々は一番奥の再上段の北側に席を確保する。
まずは樋口監督平成ガメラの第一作目「ガメラ大怪獣空中決戦」(対ギャオス戦)をブルーレイで見せられる。ハッキリ言ってテレビ地上波初放送以来見てなかったので思い出す様に見た。レッドは神御紫羅で樋口監督を認識したのでまさに「初めて見た」である。
 見終わった所でお待ちかねの樋口監督が盛大な拍手に迎えられて登壇する。
 遅れて登壇した女性は須賀川市の文化振興課の職員みたいだ。彼女を相手に自分の特撮人生の沿革を語る樋口監督。パワーポイントも語りも慣れた感のある人生放談であった。
 内容的には既知の部分が多かったが、平成ガメラ2作目の候補地が会津若松の鶴ヶ城でロケハンに来たが思った以上に平城(平地に造築されるお城)の為天守閣が低く、また周りの緑が深すぎてカメラアングルが悪く、途方に暮れて市内の喫茶店にはいった所の「るるぶ」で仙台の青葉城が良さげだったので、そのまま電車乗り換えで仙台にロケハンのハシゴをした話は知らなかった。

 最後に日本が誇る映像文化であるアニメ・特撮作品の、特撮においてはとりわけミニュチュアワークの造形物保存、造形技術の伝承など特撮技術の保存を目的とした非営利NPO法人「ATAC(アニメ特撮アーカイブ機構」を庵野秀明理事長を筆頭に特撮界の偉人達が立ち上げ、円谷英二ゆかりの須賀川市が全面的に後援するアナウンスと活動資金の募金が樋口監督からお願いされてイベントはつつがなく終了したのであった。(ATACホームページ http://atac.or.jp
食欲魔人の異名を取る樋口監督、二日酔い明けのイベントお疲れ様でした。
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写真は1Fフロアに置いてあるキングジョーの巨大ソフビ?
子供用の積み木には新しい円谷マークと怪獣の焼き印。


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同じフロアに置いてあるガジャポンも須賀川+円谷コラボ品。


イベントが終わったのは予定を20分程過ぎていたので、本来の目的であった「円谷ミュージアム」は駆け足の見学と成った。当然館内は撮影禁止である。
 驚いた事に、展示してあるものの7割は既に見た事のあるプロップだった。オキシジェンデストロイヤーの劇中本物、マットアローやビークルの撮影用プロップ(全長40センチ版)ウルトラマンのマスクやカラータイマー発光ランプ付き撮影用飛行体型フィギユアなどなど。
(展示内容に付いてはこちら:http://dtm-2.seesaa.net/article/385867399.html 2014年1月の当ブログにて)
 これらは2014年、新潟近代美術館で開催された「館長庵野秀明”特撮博物館”」に展示されていた物が須賀川市に提供されたものと思われた。
逆に始めてみた物は、第一作目ゴジラのアクタースーツ(再生版)で、場内で唯一撮影OKだったので当然の様に人が集まっていた。
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人が着るとは言え、デカい。

 円谷ミュージアム完全オリジナルとして見物なのは、東宝特撮撮影所屋内撮影スタジオとその裏の野外撮影スタジオ「大プール」のジオラマセットである。内部スタジオではウルトラマンのスタジオセットが神様円谷英二付きで、外の大プールでは「連合艦隊」の撮影現場が再現されているという素晴らしい展示物である。
 円谷ミュージアムでは「恐竜から考え出された怪獣」と言う具合に円谷英二の考え方や成り立ちを構成して展示してある所が特色である。決して広いとは言い難いスペースによく考えられた展示がしてあるのだ。
 極めて個人的な意見では在るが、”特撮博物館”で展示された人が歩ける東京の巨大スタジオセットとか、遠近法を駆使した「超遠近法」特殊撮影セットなど、来館者が劇中に迷い込んだかの様な展示アトラクションも増設して欲しい所だ。

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そして、長くカッコいい。

 まあそれはさておき、円谷ミュージアムは流石にATACが後押ししてるので展示物の内容がほぼ当時撮影に使われた本物やそれらをキチンと当時の職人が修復した物なので、お好きな方は是非ご観覧頂ければ宜しいかと思う。
また、展示内容も少しずつ変えて行く様(なにせ山の様に”お宝”保管品がここにあるので)定期的な閲覧をお勧めしたい所だ。小さいながらも他の記念館なんかと違ってイミテーションや玩具じゃない「本物がある」のがとてつもなく凄いコトなのだから。
posted by みちはてな at 12:46| 福島 ☁| Comment(0) | 子ども旅する。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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